お伝えしたいこと

相続は人生のなかで何度も経験するものではありません。

不動産の売買、結婚、就職などと同じように人生の大きな節目になります。

 

相続のながれの中には、葬儀、遺産分割協議、相続税の申告、不動産の名義変更、財産の処分などがあります。

普段の生活ではほとんど経験しないことを短期間で行う必要があります。

 

葬儀は葬儀会社に、遺産分割協議は法律の専門家に、相続税の申告は税理士に、不動産の名義変更は司法書士に、不動産の処分は不動産会社にお願いするケースがほとんどではないでしょうか。

 

平成25年の税制改正により、相続税法の一部が改正されました。新しい税制は平成27年1月1日以降の相続から適用されます。改正内容の詳細について知りたい場合はこちらからご覧ください。

 

従来、相続税は主に資産家などの富裕層が対象で、一般的な世帯にはあまり関係のない税金でした。

しかし、税制改正により申告者はほぼ倍増しています。今回あらたに申告をする必要になったのは、富裕層ではなく、一般的なご家庭ではないでしょうか。

 

富裕層であれば、税理士などの士業、不動産の管理会社、金融機関なども普段から身近かもしれません。

しかし、一般的な世帯にとっては普段の生活で付き合いなどもなく、相談するにも敷居が高く感じられるかもしれません。

 

本サイトでは、相続を自分でおこなう場合どのような手続きが必要になるか、大まかな流れを整理してみました。

税金の申告や不動産の登記などの手続きも自分でおこなうことは可能です。特に相続する財産の内容がシンプルな一般的なご家庭ほど、自分でおこなう条件が整っているといえるのではないでしょうか。

 

自分で相続することのリスクや手続きにかかる時間などを考慮し、最後は自己責任で判断してください。

本サイトが皆様のお役に立てれば幸いです。


ブログ

それでも家が欲しいというならこんな物件がいいのでは

将来予測というものには限界がありますが、こと日本の不動産、特に住宅価格については将来的にいい材料が少ないと思います。2020年まではオリンピック特需があるということで「いまはまだ大丈夫」という雰囲気が支配しているような感じがしますが、現在の不動産価格にはこれらの要因が既に織り込まれているので、価格を維持するにはその先の要因が必要になります。ただ材料としては負の要因の方が強いと思います。以下整理してみました。

 

【今後地価が下がる要因】
・空き家の状況
以前のブログでも触れていますが、現在の空き家率は13.5%と過去最高を更新中で、今後何らかの対策が講じられない場合、平成45年には空き家率が30.2%、なんと3件に1件程度の割合にまで上昇するというシンクタンクの予想数値もあります。都心部と地方部でこの割合は異なるが、家あまりの時代になったといえるのではないでしょうか。

 

www.fudousan.or.jp

 

・人口と世帯数の推移
空き家率と反比例するように人口は減少の一途です。国立社会保障・人口問題研究所の公表資料によると、2015年の人口は1億2709万人ですが、2053年には 1 億人を割って9924万人になると予測されています。空き家率に直接影響を与える世帯数の推移はどうでしょうか。2010年時点の世帯数は5184万世帯で2019年に5307万世帯とピークを迎え、その後減少に転じ2035年には4956万世帯にまで減少すると予測しています。また、平均世帯人員も2010年の2.42人から2035年には2.2人まで減少すると予測しているので、従来のファミリー向けの住宅に対する需要は更に減少するといえます。

 

・生産緑地の解除
とどめとして最近話題になっているのが2022年問題です。都心部の田畑に「生産緑地地区」という看板が掲げられているのを見たことがあると思います。この地区に指定されると固定資産税は農地扱いとなり、相続税については納税猶予を受けることができます。本来であれば都心部(市街化区域)の農地は宅地に転用すべきですが、30年間営農するという条件で宅地並み課税を猶予するという制度です。1万ha以上の土地が生産緑地に指定されています。1992年に生産緑地法が施行されてから期限が切れるのが2022年です。この年以降市場に大量の土地が供給される可能性があるこが懸念されています。

 

これらの要因はオリンピックという好材料が霞んでしまうくらいのインパクトがあります。

 

不動産の価値が下がろうが何だろうが、マイホームが欲しいという意見は多いと思います。私の個人的な意見としては「家なんか買わない方がいい」です。利便性の高い公団に申し込んで、地方の空き家を別荘としてただ同然で購入した方が豊かな生活だと思います。個人的な意見ですが、あえて購入するなら下記の条件にあてはまるものを選択します。


・駅近の中古マンション
マンションの価格は戸建と異なり、新築プレミアムが剥がれてある程度まで下落すると、価格が安定するという傾向があります。市況がよくなれば値上がりすることも普通にあります。また、中古であれば、維持管理の状況や管理組合が機能しているかなども購入前に調査できます。駅近で管理のよい中古マンションであれば賃貸することも十分可能です。


・築古の戸建住宅
一般的な木造の戸建住宅であれば築20年程で資産価値が0円になります。築20年たっても物理的には問題ないですし、リフォームすることで機能の回復も十分可能です。考え方としては0円でスケルトン部分を購入し、リフォームすることで新築物件なみにインフィルを回復すれば、新築物件を購入するよりも費用対効果は高くなるのでお得です。

 

・不整形の土地
どうせ地価が下がるのであれば、なるべく安く購入するという発想も重要です。同じ街区にある土地でも、整形な土地と不整形な土地では地価が異なります。整形な土地が3000万円で不整形な土地が2000万円だとした場合、価値が50%下落した場合の損失は整形地の方が500万円も大きくなります。ランニングコストの面ではどうでしょうか。固定資産税と都市計画税は固定資産税評価額に一定の税率を乗じて計算されます。この固定資産税評価額も不整形地の方が低くおさえらえます。相続税も同様です。不整形地の方が低く評価されるのです。整形地だったために、基礎控除額を超えてしまい、申告が必要になるといったケースも想定されます。

 

・仕入価格での購入
これは難易度が高いですが、競売物件を購入するというのも検討の余地があります。
プロの市場ですが、市場価格の3割減で購入できるかもしれません。

価格と賃料が比例しないのは何故か

買うか借りるかといったよくあるテーマの話をします。同じ住宅街の一画に建つ中古住宅があったとします。建築年月日、地積、床面積などのスペックがほぼ同じだとしましょう。この2件の住宅が同時に売りにだされました。中古住宅Aは2980万円、中古住宅Bは1480万円でした。では同じ中古住宅AとBを同時に賃貸に出した場合はどうでしょうか。中古住宅Aは10万円/月、中古住宅Bは9万円/月でした。売りに出すと価格差は50%も違うのに、貸し出した場合は10%しか違いがありません。このような現象は不動産市場ではよくみられます。では不動産の中身についてもう少し詳しくみていきましょう。中古住宅Aは、土地は整形地で30坪、建物は木造で床面積は24坪、駐車場スペースは1台でした。よくある一般的な戸建て住宅です。中古住宅Bはどうでしょうか。土地は旗竿状の不整形地で間口が1.8mしかありません。2m以上道路に接道していないので、再建築不可つまり建て替えることができません。但しリフォームは可能です。建物は木造で床面積は24坪で中古住宅Aと同じですが違反建築物になります。駐車場のスペースはありませんが、この住宅街は駅から徒歩5分程度と近く、利便性が高いため車がなくても不便ではないようです。不動産を購入する際、購入者は現金を準備できない限り銀行の住宅ローンを利用する必要があります。中古住宅Aは特に問題のない住宅なので銀行の審査を通過できます。中古住宅Bは再建築ができない土地に建つ違反建築物なので銀行の審査を通過できません。Aを購入する場合はローンが利用できますが、Bを購入する場合は現金を準備する必要があります。この段階で中古住宅Bの需要者は大きく減少します。また、現金を準備できる富裕層が、あえてこの手の不動産を購入するでしょうか。これが売り出し価格に大きな格差が生じている原因です。では、賃貸の場合はなぜ大きな差が生じないのでしょうか。借りる側は住宅ローンを利用しません。毎月の賃料さえ払えれば問題ありません。借りる側としては条件を満たしており、賃料に見合った効用があればよいのです。例えば条件が、駅から徒歩5分以内、間取りが3LDK又は4DK、駐車場は1台希望だが近くに月極駐車場があれば問題ない、賃料は月額10万円以内といった条件さえクリアできていればよいのです。その建物が違反だろうが再建築不可だろうが効用を満たしていればよいのです。中古住宅AとBは違反か合法かという点、駐車場の有無という点で異なりましたが、近くに月1万円以内で駐車場を確保できればどちらも月10万円以内で条件をクリアしています。多少はBの方を安くした方が均衡がとれるような気がしますが、売る場合に比べれば些少で問題ないと思います。賃料が同じで購入価格が大きく違うのであれば、不動産投資であれば中古住宅Bの方が断然お得な感じです。粗利回りベースでみると、中古住宅Aが120万÷2980万円≒4%、Bが108万÷1480万≒7%となります。かつBのような物件は買い手がなかなかつかないので値下げ交渉の余地があります。「1000万円なら買うよ」といえば成立する可能性もあります。購入価格が1000万円なら粗利10%超です。ただこの利回りだけをみてだからBの方が投資物件としてはいいという単純な話にはなりません。利回りが高いということは不動産リスクが高いということとイコールだからです。投資する以上は将来の売却や建物の維持管理なども視野に入れる必要があります。購入時から所有時そして売却時までのトータルで判断する必要があるからです。購入時だけの視点で利回りがよいから、安いからといった理由だけで判断するのは危険です。

民間資格はプラットフォーマーと認識して相談しよう

不動産系の資格は他業種に比べて相当多いと思います。国家資格から民間資格まで、数百はあるんじゃないかな。国家資格は不動産という国民の貴重な財産を扱う資格だけに難易度が高いものが多いです。代表的なところでは宅地建物取引士、建築士、マンション管理士、土地家屋調査士、不動産鑑定士といったところ。宅地建物取引士でも合格率は15%程度なので、10人受験して1~2人程度しか合格できない難関試験です。建築士、土地家屋調査士、不動産鑑定士となると業務独占資格なので、この資格がないと業務ができないため独立開業も可能な資格であると同時に責任も重くなっています。最近だと森友学園の不動産鑑定評価などニュースになるケースも多く、業務内容が不適切だと裁判沙汰になってしまいます。民間資格はどうでしょうか。不動産関連も含めると相当な数があります。不動産カウンセラー、住宅ローンアドバイザー、競売不動産取扱主任者、敷金鑑定士等々業界の関係者以外は聞いたことがないような資格がたくさんあります。国家資格となると難易度が高いですが民間資格は試験も形式的なものでしかないので取得が容易なものが多いようです。不動産という高額な商品を扱う以上何らかの肩書が必要だからというのは綺麗な理由で、資格ビジネスが商売として旨味があるから活況を呈しているというところが正解なんだと思います。日本人の資格好きという国民性と合致しているのでしょう。受験料で数万円、毎年の更新料で数万円、定期講習会で数万円といった具合にチャリンチャリンとやられてしまうわけですね。正直にいうと、資格については独占業務がないものについては単なる自己満足の類でしかありません。別にその資格がなくても商売ができるからです。規制こそが資格の旨味だからです。合格しないとその市場に参入できないという参入障壁こそが資格を取得する意味なんですね。だからか、資格業の人は営業がうまくない人が多い感じがします。また、業務の効率化に疎い人も多いですね。そんな努力をしなくても商売が成り立つからでしょう。これも問題なような気がしますが。では、皆さんが1消費者として民間資格者とどう向き合えばよいのか。民間資格者は国家資格者よりもビジネスセンスや営業力は高いと思います。資格そのものを営業ツールとして捉えているからです。アンテナを張っている分、ネットワークも強い感じがします。ですので、これら民間資格者を情報が集まるプラットフォームと位置付けて活用するのがいいのかもしれません。民間資格という一つの窓口で、多岐にまたがる不動産の課題を解決する各分野の専門家を紹介してくれるでしょう。もちろん手数料は発生しますが時間を浪費する機会損失は免れるかもしれませんね。


お知らせ

6月22日:財産評価基本通達の改正案についてのパブリックコメントが公表されました。

 


相続のステップ

期限 内容 概要 専門家 コスト感
被相続人の死亡 被相続人の死亡により相続がはじまります。    
↓  葬儀 お通夜、告別式、火葬を行います。 葬儀会社 150万円
7日以内  死亡届、火葬許可 

市区町村役場に死亡届を提出します。

   
↓  遺言書の確認 公正証書遺言以外の遺言書の場合は、家庭裁判所での検認手続きが必要になります。    
↓  相続人の確定

必要な戸籍、改正原戸籍、除籍をとりよせて相続人を確定します。(相続関係説明図の作成)

行政書士  5万円 
↓  相続財産調査 被相続人のプラス財産、マイナス財産を調査し、相続財産目録を作成します。    
↓  財産の評価

不動産、株、ゴルフ会員権、骨董品等の評価を行います。

※相続税を申告するための財産評価と遺産分割をするための時価評価は異なります。

   
3ヶ月以内 相続放棄・限定承認

家庭裁判所に申し立てをします。

手続きの詳細:裁判所ウェブサイト

   
4ヶ月以内 所得税の準確定申告 被相続人に申告すべき所得がある場合には、相続人が所轄税務署に申告・納付をします。    
 ↓ 遺産分割協議

相続人全員で相続財産分配の協議をします。協議が整えば遺産分割協議書を作成します。

※有効な遺言書があり、遺言書どおりに分割する場合は不要。

行政書士 10万円 
 ↓ 納税資金の準備

納税資金の準備、延納、物納、不動産売却などを確定します。

※不動産の価値は5000万円程度を想定

不動産会社

※仲介

150万円 
10ヶ月以内 相続税の申告・納付

所轄税務署に相続税の申告・納付をします。

※相続財産の総額は1億円程度を想定

税理士

50~

100万円 

 ↓ 相続財産の名義変更 不動産の相続登記、その他財産の名義変更をします。特に期限はありませんが、トラブル回避のため迅速に行います。※相続関係説明図の添付で戸籍謄本の原本を返却してもらえます。 司法書士 20万円 

1年以内

※1

遺留分の減殺申請 遺言によって遺留分未満の財産しかもらえなかったときには、遺留分を侵した相手に対し1年以内に「遺留分の減殺(げんさい)請求」を行うことで、これを取り戻すことができます。    
2年以内 葬祭費、埋葬料の請求 国民健康保険に加入の場合は、市区町村役場に申請します。    
3年10ヶ月以内 相続税の特例適用のための分割期限等 「配偶者の税額軽減」「小規模宅地の評価減」「特定事業者用資産の特例」を適用し申告内容を修正できます。 税理士  

※1 遺留分の侵害が合った日から


各ステップの詳細

葬儀

葬儀会社に頼むのが一般的です。ひと昔前までは、隣組などと協力して家族が中心となっておくる風習も残っていました。最近では、直葬などのシンプルな葬儀も浸透しつつあります。しかし、大切なのは故人の遺志です。故人が望んだ形でおくるのがベストかもしれません。

相続人の確定

法律系の士業に頼みます。相続人を確定することが、後々の遺産分割協議、相続税の申告、財産の名義変更をする条件になります。被相続人の戸籍謄本を、出生の段階まで遡って取得する必要があり手間と時間がかかります。この段階で思わむ相続人の存在を知るかもしれません。

遺産分割協議

法律系の士業に頼みます。有効な遺言書があり、遺言書のとおりに分割する場合は必要がありません。遺言書がなく、相続する財産に分割が難しい不動産などがある場合は、どのように分割するかを話しあう必要があります。また、公正証書の形にするとで、正確性が担保されます。


不動産の売却

相続する財産のほとんどが不動産のようなケースで、相続税の納付資金を確保するためや、遺産分割するために売却を検討するケースがあります。土地の規模にもよりますが、不動産会社への売却か仲介会社で媒介するパターン

が中心です。隣地の所有者が購入するケースもあります。

相続税の申告

税理士に頼むのが一般的です。相続税の税制にともない一般的な家族にとっても無視できない税金になりました。これからは、所得税の確定申告のように、自分で申告するケースも増えていくと思われます。相続する財産が非上場の株式や複雑な不動産の場合は、注意が必要です。

相続の登記

不動産の名義変更は登記申請が必要になるため、司法書士に頼むのが一般的です。相続登記は申告とことなり義務ではないので、おざなりになるケースもあります。しかし、現在の権利関係を明確にしておかないと、後々の売買や担保設定などが難しくなるので、ちゃんと手続きをしておきましょう。