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士業こそ多能工を目指すべき

AIなどにより、業務がシステム化される中で、一つ一つの工程の工期は短くなっています。

 

人手不足を解消するためにはプラスの面もありますが、工期の短縮により従来とは違う働き方が求められます。

 

従来は一つの業務に特化すればよかったかもしれませんが、複数の業務に関わらざるを得ない環境になっています。その一つの形が多能工という働き方かもしれません。

 

 

製造業では多能工が活躍しています

一つのラインに特化するのではなく、複数のラインのオペレーションにも対応できれば、受注に波のある業務など人手が遊ぶのを回避できます。ノウハウの継承という意味でも、特定の人に集中するのを回避できるメリットがあります。

 

 

工程が多い建設現場ではどうでしょうか

鳶、型枠大工、電気工、鉄筋工、解体工、内装など登場人物が多岐にわたります。一人の職人が隣接業務も行えることで工期などが短縮できるかもしれません。また、職人にとっても多能工になることはメリットが多いです。雨が降ると仕事にならない工程であっても、他の業務に対応できれば、日銭を稼ぐことができます

 

 

士業こそ多能工化すべき

例えば一つの不動産を流通させる時にどんな士業がかかわるかを確認してみましょう。

 

相続で親が亡くなったとします。相続税を確保するため、相続財産である不動産を売却するとします。

 

相続税の申告を代理できるのは税理士です。遺産分割協議書の作成を代行するのは行政書士、司法書士などです。売却する不動産の時価を調べるのは不動産鑑定士です。不動産の仲介をするのは宅建業者(宅地建物取引士)です。売却しないで相続する場合の相続登記は司法書士です。兄弟で分ける場合に分筆が必要なら、土地家屋調査士に依頼します。相続でもめた場合は弁護士が登場します。

 

どうでしょうか。士業のオンパレードです。最近では相続士や相続診断士といった民間資格が登場しました。かれらの仕事は、これらの専門家を斡旋するというものです。それぞれに依頼しては大変ですね、だから私がコーディネートしましょうという専門家です。

 

であれば、税理士が登記も分筆も鑑定も遺言書も作成できた方が依頼者は楽ですね。普段接点のない士業に依頼するのは結構面倒ですし、人間関係を構築するのも大変です。相続の問題は腹を割れる人でないと話がスムーズに進行しません。なるべくフロントは一か所にしたいはずです。

 

 

相続ひとつとっても、士業こそ多能工を目指してもよいのではないでしょうか。