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固定資産税と空き家の管理費

よく都内を歩いていると外観からして多分空き家なんだろうなという家をたまにみかけます。どうしてこんな一等地で空き家になるんだろうと不思議になります。

 

遺産分割協議がまとまらなくて、放置しているのか。

仏壇や故人の荷物などなかなか処分ができなくて困っているのか。

土地の権利が借地権で、建て替えの話がスムーズに進行していないのか。

裏庭に家墓があって処分が難しいのか。

などと詮索したくなるのが、都心部の空き家です。

 

地方の空き家はどうでしょうか。都内以上に空き家がいたるところにあります。

今にも崩れそうな廃墟も多くみかけます。完全に取り壊した方がいいのに放置している一つの理由が、固定資産税の特例ではないでしょうか。土地の課税標準額が200㎡までは1/6、200㎡超は1/3になるというものです。

 

固定資産税の評価額は地価公示価格のおよそ70%程度ですから、時価が2,000万円程度であれば、固定資産税評価額は1400万円程度ということになります。更に1/6を乗じるとおよそ230万円です。これに固定資産税の標準税率1.4%を乗じると税金はおよそ32,000円になります。では1/6を乗じない場合どうなるでしょうか。税金は約196,000円です。その差は16万円です。確かに大きいですね。

 

問題は、地方にある買い手がないような立地にある空き家です。処分したくても買い手もいないし、行政も引き取ってくれないようなケースです。こうなると相続人としてはとりあえずは家だけでも残して、固定資産税の負担を軽くしたいという動機が働きます。

 

仮に土地の固定資産税評価額が500万円とした場合の税金は、1/6の適用ありで12,000円、適用なしで7万円です。

もし、最近はやりの空き家管理を月額5,000円で業者に依頼した場合の管理費と税金の合計が特例適用なしの税金とほぼ近似してきます。

 

回りくどくなってしまいましたが、地方の物件であれば、建物の維持管理や様々なリスク(火災、不法占有等)を考えると、更地にしてしまった方がよいのではないかと思うのです。解体費用という初期費用だけは避けられませんが、自治体の解体費用助成金などの制度も活用できます。

 

また、更地の方が売れる可能性が高くなるケースもあります。